外用薬や内用薬はあるの?

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外用薬による治療

ワキガ治療というと外科的手術やミラドライなどがよく紹介されています。
しかしそのほかにも投薬療法がとられることもあります。
外用薬と内服薬、両方のアプローチが選択肢として出てきます。
まず外用薬の場合、塩化アルミニウム液をわきの下に塗布します。
塩化アルミニウム液には発汗を抑制する効果があるといわれています。
ワキガはわきの下で発汗して、それで雑菌が繁殖することで発症します。
発汗量を少なくできれば、臭いも抑制できるわけです。
ただし塩化アルミニウム液を塗布した場合、多少のかゆみの生じる可能性があります。
ティッシュなどにしみこませて、量を抑制しながら使用したほうがいいでしょう。

抗生物質を塗布する方法もあります。
ワキガはアポクリン腺から分泌される汗を雑菌が分解することで嫌なにおいを発します。
ということは抗生物質で皮膚の表面に生息している雑菌を除去すれば、臭いも軽減できます。
抗生物質は1種類でもいいのですが、通院のインターバルを伸ばすために2種類併用することが多いです。
外用薬の場合、毎日塗布する必要はありません。
2~3日使用して、臭いが気にならないレベルになれば、1~2週間薬を塗布する必要はなくなります。

内服薬を使った治療

内服薬でワキガを治療する方法もあります。
内服薬の場合、抗コリン薬というものが使用されます。
わきの下に汗をかくのは緊張している状態、自律神経の中でも交感神経が優位になっているときです。
交感神経の終末からはアセチルコリンが分泌されています。
抗コリン薬はこのアセチルコリンの働きを阻害する効果があります。
その結果交感神経の活性を抑制して、発汗しにくくするわけです。
わきの下で汗をかきにくくなれば、嫌な臭いもしにくくなるわけです。

そのほかには漢方薬を使った治療法がとられる場合もあります。
中国で古くから伝わる漢方薬はいろいろな生薬を混ぜることで、多様な症状に効果を発揮します。
ワキガ対策の場合、抗コリン薬同様、発汗を抑制するアプローチになります。
防已黄耆湯や補中益気湯と呼ばれる漢方薬には、多汗症に対する効果が期待されています。
これらの漢方薬を定期的に摂取することで発汗量をコントロールして、ワキガの症状を抑制していきます。

このようにワキガ治療にはいろいろな選択肢があります。
治療に入る前に主治医の方と十分に話し合って、自分にとってはどの治療法が適しているか、慎重に判断しましょう。

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